不妊治療用語解説

不妊治療を受けるなら、絶対に特定不妊治療助成事業指定医療機関!!!!!!!!

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これから不妊治療を受けようと考えているあなたへ。

不妊治療を受ける病院を探すときに、何を参考にすれば良いのか迷いますよね。

ここでは、参考の一つとして、「特定不妊治療助成事業指定医療機関」というものをおすすめします。

今回は、不妊治療助成事業指定医療機関とはどういった医療機関なのか、なぜ公的機関から指定されているのかを解説します。

 

この記事を読むとどうなるのか
・不妊治療の助成金を受け取るのに受診する必要がある病院がわかる。
・不妊治療助成事業指定医療機関とはどんな医療機関なのかがわかる。

 

1. 不妊治療助成事業指定医療機関とは?

1-1. 不妊治療助成事業についてざっくり解説

厚生労働省が、高額な医療費がかかる不妊治療に必要な費用の一部を助成する活動があります。

これが不妊治療助成事業です。

各都道府県、指定都市、中核都市で、その地域の不妊治療を担う、不妊治療専門病院が指定されています。

これらの病院で治療を受けた際に、治療内容に応じて、国から補助金が出る仕組みです。

これら以外の病院で不妊治療を受けても、補助金は出ないことになります。

 

1-2. 不妊治療助成事業指定医療機関とはこんな厳しい条件をクリアした病院のことです。

不妊治療助成事業指定医療機関として都道府県から指定されるためには、様々なハードルがあります。

以下にそれらを解説します。

満たさねばならない条件その①:設備の基準

採卵室、胚移植室

設備の基準として、採卵する場所や、胚移植する場所に埃が入らないように、部屋を血液や細菌が染み込まないような素材(セメント板のような素材)で作る必要があります。

さらに暖房や照明の設備と、清潔な手洗い設備を設置しなければなりません。

採卵する際には、麻酔を使用することもあり、また針を腟から刺して卵子を採ってくる作業(つまり一部手術のような操作が含まれている)があるので、酸素吸入器や、吸引器、血圧や酸素飽和度を測るモニター、救急蘇生セットを備えておくことも基準に入っています。

 

培養室

培養をする上で欠かせないのが、微生物や埃が受精卵にかからないような清潔な環境を保つことです。

そこで、培養室には、埃や微生物の混入を避けながら作業を行う(無菌操作)ための机(クリーンベンチと言います)が設置されている必要があります。

上の写真のように、周囲から微生物が入るのを避けるため、作業を行う机の上のようなスペースの周囲に壁と天井を設けた、箱のような構造をしています。

濾過した空気(埃や微生物などの不純物がない空気)を作業スペースに吹き付けることで無埃、無菌の状態に保ってくれます。

 

凍結保存設備

指定医療機関として、採卵して精子と受精させた受精卵を育てた後、それらを凍結保存しておく設備が必要となります。

 

回復室

採卵を行なった後は、麻酔や針を刺す処置をした後なので、女性はしばらく安静が必要になります。

そこで、患者の状態の変化に速やかに対応できるような設備を備えた回復室が必要となります。

 

採精室

精子をより新鮮な状態で採取するため、自宅で精子を採取するのではなく、病院で採取する方が良いと考えられます。

そこで、男性が落ち着いて精子を採取できるように、一人になれる部屋が用意されています。

 

カウンセリングルーム

不妊治療は精神的な負担が強い治療です。

なかなか妊娠できず、金銭的にも厳しい状況となり、精神的に不安定になる場合も多いと言えます。

そこで、不妊治療助成事業指定医療機関として、カウンセリングを受けることができる部屋の設置も推奨されています。

 

検査室

不妊治療助成事業指定医療機関として、不妊治療に関する検査(精子の検査や精子の調整など)を行う専用の設備がある部屋が設置されていることが推奨されています。

 

満たさねばならない条件その②:病院の体制の基準

・自施設で行なった不妊治療で妊娠した場合には、妊娠から出産に至るまでのすべての経過を把握し、日本産科婦人科学会に報告をすること。

・自施設で出産を取り扱わないのであれば、妊娠した患者を紹介し、妊娠から出産に至るすべての経過について報告を受けるように、出産を取り扱う病院としっかりと連携体制を取ること。

・日本産科婦人科学会の調査(不妊治療から妊娠まで、妊娠から出産まで)の登録に協力すること。

・倫理委員会が設置されていること。

・医療安全管理体制が確保されていること。

※医療安全管理体制とは...

(1) 医療に係る安全管理のための指針を整備し、医療機関内に掲げること。
(2) 医療に係る安全管理のための委員会を設置し、安全管理の現状を把握する
こと。
(3) 医療に係る安全管理のための職員研修を定期的に実施すること。
(4) 医療機関内における事故報告等の医療に係る安全の確保を目的とした改善
のため方策を講ずること。
(5) 自医療機関において保存されている配偶子、受精卵の保存管理及び記録を
行うこと。
(6) 体外での配偶子・受精卵の操作にあたっては、安全確保の観点から必ずダ
ブルチェックを行う体制を構築すること。なお、ダブルチェックは、実施責
任者の監督下に、医師・看護師・いわゆる胚培養士・エンブリオロジストの
いずれかの職種の職員2名以上で行うこと(医師については、実施責任者と
同一人でも可)。

 

満たさねばならない条件その③:人員の基準

実施責任者

以下の全てを満たす必要があります。
(1) 日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医である者
(2) 専門医取得後、不妊症診療に2年以上従事した者
(3) 日本産科婦人科学会の体外受精・胚移植に関する登録施設において1年以上勤務又は1年以上研修を受け、体外受精・胚移植の技術を習得した者
(4) 常勤である者

実施責任者の責務は次のとおりです。
(1) 不妊治療に関する医療安全管理マニュアルの策定 (2) 不妊治療を実施する施設・設備についての安全管理 (3) 不妊治療に係る記録・情報等の管理

 

治療を実施する医師

実施責任者と同一人物でも良いですが、日本生殖医学会認定生殖医療専門医であることが望ましいです。

 

看護師

不妊治療に選任している看護師がいること。

日本看護協会認定の不妊症看護認定看護師又は母性看護専門看護師がいることが望ましいとされています。

 

培養士、技術者

配偶子、受精卵及び胚の操作・取扱い、並びに培養室、採精室及び移植室などの施設・器具の準備・保守の一切を実際に行う、生殖補助医療に精通した技術者(いわゆる胚培養士・エンブリオロジスト)がいることが必要です。

 

泌尿器科医師

常勤でなくても良いですが、男性不妊症に対する治療(精巣内精子生検採取法など)ができるように、泌尿器科医師との連携が取れる体制にしておくことが望ましいとされます。

 

生殖医療のコーディネーター

患者(夫婦)が納得して不妊治療を受けることができるように、不妊治療の説明補助、不妊治療における治療選択の援助、、不妊治療を受ける患者への継続的な看護とともに生殖医療チーム内の調整を行う人がいることが望ましいとされます。

 

臨床心理士

心理学・社会学等に専門知識を持ち、心理カウンセリング又は遺伝カウンセリング等の経験を持ち、患者(夫婦)をカウンセリングの側面から支援できる技術を持つ人員が配されていることが望ましいとされます。

患者(夫婦)の状態に応じて、必要な心理カウンセリング及び遺伝カウンセリングが可能となるよう、配置したカウンセラーの専門でない分野の経験を持つ者との連携体制を確保しておくことも必要です。

 

まとめ

不妊治療助成事業指定医療機関となるためには、これだけの様々な条件を満たす必要であり、それだけ不妊治療に関する技術、設備、人員が充実した施設であると考えれます。

 

1-3. 不妊治療を受けるなら、絶対に不妊治療助成事業指定医療機関で!

不妊治療を受けるのであれば、絶対に不妊治療助成事業指定医療機関で治療を受けるべきです。

理由は、公的機関から「指定」を受けるだけあって、上でも解説したように人員、設備ともに優れている病院が多いからです。

不妊治療助成事業指定医療機関と都道府県から定められるためには、様々なハードルがあり、指定されている病院は、それら厳しい基準をクリアして指定を受けています。

これらのハードルを超えていない医療機関で治療をすると、助成金をもらえないだけではなく、人員や設備についても保証されていない状態で治療を受けることになります。

もちろん指定されていない病院でも実力のある病院は存在しますが、それを、どうやって推測、推定して選べば良いのかははっきり言って難しいです。

色々な病院を毎回変えて行くわけにもいかないですし、それぞれの病院がわかりやすい数字でその病院の実力を示してくれている訳でもないので。

そこで、一つの目安として、都道府県から不妊治療助成事業指定医療機関と指定を受けた病院は、都道府県のお墨付きをもらっているので、不妊治療を行うのに一定の実力があるという「保証」になります。

だから、不妊治療を受けるのであれば、絶対に不妊治療助成事業指定医療機関で治療を受けるべきなのです。

 

2. 不妊治療助成事業指定医療機関一覧

こちらのサイトで自分が住んでいる地域の不妊治療助成事業指定医療機関を調べることができます。

 

まとめ

不妊治療はお金がかかります。精神的にも大変な治療です。

だからこそ、技術が保証されているしっかりとした医療機関を受診することが大切です。

不妊治療助成事業指定医療機関であれば、それら技術、設備、人員に関する保証がされています。

不妊治療は是非、不妊治療助成事業指定医療機関で受けましょう!

 

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